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税理士試験 受験科目の選び方

皆さんこんにちは。

名古屋在住の税理士、服部です。

大阪より帰還いたしました。

月末も近くなってきましたね。

ということは私自身の退職日もいよいよ間近に迫ってきました。

現在の勤務先に就職して早くも8年。

税理士登録してからは丸7年を経過しました。

今日は税理士試験勉強生向けのお話を書きたいと思います。

試験科目はどのように選ぶべき?

税理士試験は数ある科目の中からいくつかを選択する必要があります。

とは言っても完全にランダムというわけではなく、

いくつかの縛りはあります。

例えば簿記論と財務諸表論は必須、

法人税と所得税はどちらかひとつは必須(両方も可)、

消費税と酒税は両方は不可、というような具合です。

ある程度自由に選べるため、どう選択すればいいのか難しいところです。

将来的に特化していきたい分野など、税理士合格後の青写真を描けているのであれば

あまり悩む必要はないのかもしれませんが、

そうでない場合にはどのような観点で受験科目を選ぶのかはなかなかわからないと思います。

私の場合、受験科目を選択する上で重視したことは

学習内容のイメージのしやすさと合格までのスピードです。

私の選択科目は?

では具体的に私はどの科目を受験したのかというと、

簿記論、財務諸表論、所得税法、消費税法、住民税の5科目です。

簿財に関しては必須科目のため説明は割愛させて頂きますが、

私は法人税ではなく所得税を選択しました。

これは当時の私が大学生であり、法人よりも自身の生活に身近な所得税の方が

学習時にイメージが湧きやすく、勉強もはかどるのではないかと感じたからです。

この辺りの自分に合うか合わないかの感覚は、本屋さんで参考書などをパラパラめくってみて、

書いてある内容のイメージが湧くかどうかを確かめてみるといいのではないかと思います。

私にとっては消費税法も同じような感覚でした。

ただし消費税の具体的な計算過程は当然知る由もなく、

ただ単に消費者として馴染みがある税金という程度でしたけどね。

最後の科目は意外にも??

そして最後に選んだ科目は住民税でした。

「なぜ住民税??」と疑問に思う方が多いかもしれません。

住民税は税理士試験の受験科目の中でも最も受験者数の少ない、

いわゆる不人気科目なのです。

しかし試験を選ぶ際には、その科目の特性も考慮に入れるべきです。

試験科目の中には1問でも間違えたら命取りになる科目や、暗記だけでは対応できない科目もあります。

そんな中、住民税はとても安定した科目であることをご存知でしょうか?

合格率は、税理士試験としてはかなり高い、15~20%近く(私の受験当時)に達することも少なくありませんでした。

ちなみに令和元年度の合格率は驚異の19%!

安定の財務諸表論すら凌駕しています。

そして私が住民税を選んだ理由はもうひとつ。

それは所得税の計算過程とほぼ同じだからです。

おそらく8割方同じと言えるでしょう。

したがって所得税法経験者の人から見れば、所得税と違うところを覚えたらいいのです。

そしてさらにもうひとつ。

住民税の受験生の質は他の科目より低い!!(住民税受験生の皆様ごめんなさい)

こう思う理由は本試験当日の思い出にあります。

住民税の本試験では、途中退席者が非常に多いのです。

確かに他の科目に比べてボリュームは軽いですが、

それにしても試験時間の半分も経たないうちにぞろぞろ退席していきます。笑

所得税や消費税の試験中はみんな鉛筆の音をカリカリ鳴らしながら、

必死に時間と戦って回答を完成させていきます。

しかし住民税受験生の一定割合はおそらく記念受験組であり、他の科目よりもその傾向が強いのではと睨んでいます。

仮にそうだとするならば、先ほどの元々高い合格率はさらに高まることとなります。

所得税を受けられる場合、住民税とのセットはオススメですよ!

実務上の弊害

基本的にどの参考書やパンフレットでも法人税は実務に欠かせない科目と書かれていますし、相続税も人気科目のひとつですよね。

それらを受験せずに税理士となることに不安を覚える方もいることでしょう。

私自身、所得税や住民税を選んで後悔したことがないかというと

ありません。

むしろ選択は正しかったと思っています。

まず法人税を選ばなかったことについてですが、

私の就職した事務所では巡回担当を持ち、毎月のように決算手続きを行います。

したがって法人税の知識を持っていなかったとしても、毎月反復して業務として行うことで自然と身につくのです。

勿論最初のうちは「別表ってなんやねん」と苦労はしますけどね。

むしろ所得税を大々的に使用するのは年に一度の確定申告の時期。

言い方を変えれば使用頻度が少なく、身につきにくいのです。

なので私にとっては実務上弊害があるどころではなく、むしろ理にかなった選択だったなと実感しています。

つまり皆様が就職する事務所で日々経験する業務に関しては、

あえて受験科目にしなくても身につく可能性が高いのではないか、という考え方もあるべきではないでしょうか?

しかし私の事務所では、相続税に関しては日々の業務としての使用頻度が少なく、

法人税のようにはいきませんでした。

そのために今、私は大阪の研修で学んでいるところです。

税理士に求められる税法の知識はどのみち5科目では収まりません。

したがって合格後も未学習分野への進出が不可欠であり、

「私にとってはそれが相続税だった」というだけだと思っています。

最後に

本日は懐かしの税理士試験についてお話させて頂きました。

科目選びの際に最も大切にしていたことは「早く合格する」こと。

税理士業界で生きていく人間にとって、税理士試験合格はスタートラインです。

私は大学自体から勉強を始め、合格確率の高い科目を選んだからこそ

早期に税理士となり、今は中小企業診断士にも合格することができました。

私の考え方を強制するつもりは全くありませんが、

このような考え方もひとつ持っていてもいいんだということを覚えておいて頂けたらと思います。

では今日もお読み頂きありがとうございます。

またお会いしましょう。

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服部 大

2020年2月に名古屋で独立開業したギリギリ平成生まれのゆとり税理士/中小企業診断士です。 こちらのブログでは、私自身の事務所経営や日々の生活で感じたことを自由気ままに綴っていきます。

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