皆さんこんにちは。
名古屋市昭和区の税理士、服部大です。
今日は午前中に今までの仕事部屋だった自分の部屋から
新しい事務所へ荷物をお引越ししていました。
今日から新しい仕事場で再スタートとなります。
さて今日は昨日発表された路線価についてお話ししたいと思います。
地方都市にも上昇傾向が波及
7月1日に国税庁より公表された2020年度の路線価は
全国平均で前年比1.6%上昇し、5年連続で上昇という結果になりました。
これまではいわゆる大都市圏の地価高騰が顕著に見られていましたが、
今回公表された路線価ではそれ以外の地方都市にも上昇傾向が確認できます。
47都道府県のうち、前年より平均路線価が上昇したのは21都道府県で、
昨年の19から増加しています。
また上昇率については沖縄が最も高く、前年の8.3%から10.3%に拡大。
続いて東京が5.0%、宮城、福岡が4.8%、北海道が3.7%でした。
対照的に26県は下落しましたが、19年の27県から減少し、
うち19は下げ幅が小さくなっています。
インバウンド需要や再開発の増加が全国的な地価の押上げに繋がっている印象でしょうか?
ちなみに全国で最も高かったのは、35年連続で東京・中央区銀座5丁目の中央通りであり、
そのお値段は何と1㎡あたりが4592万円とのこと!
ちなみに私が住んでいる東海地方の最高額は名駅通りの1,248万円ですので、
やはり東京と比べるとまだまだ差を感じますね。
そもそも路線価ってなに?
毎年公表されるとニュースで報じられるので「路線価」という言葉を
聞いたことがある方は多いと思いますが、
そもそも路線価とは何なのかご存知でしょうか?
「土地の値段でしょ?」と思われている人も多いと思いますが、
正しくはその名の通り道路の値段です。
相続税や贈与税の計算において、
この路線価を用いて土地の値段を計算したりするのですが、
その土地がどの道路に面しているのかによって土地の価値を計算します。
したがって大通りや繁華街の道路のような価値の高い道路に面している
土地については、必然的に土地全体の値段も高まっていきます。
ちなみに路線価と時価は異なるのもご存知でしょうか?
大体の目安ですが、路線価は時価の約80%程度であると言われています。
いずれにしても路線価が上がったというと聞こえは良いですが、
不動産をお持ちの方にとっては相続財産の価値が増えたことを意味します。
コロナの影響は加味されているの?
今回公表された路線価に、現在も続いているコロナの影響が加味されているかと言うと、
されていません。
なぜなら路線価はその年の1月1日時点での評価となるため、
今年の1月1日時点ではコロナの影響が国内に及んでいなかったからです。
お察しのとおり、今回のコロナ禍により路線価は大幅に下落することが予想されます。
そこで本来であれば路線価は毎年1回の公表のみとなるのですが、
コロナ禍により地価が大幅に下落し、路線価が地価を上回った場合などには、
対象とする地域を決めた上で、今年10月以降に路線価の修正を行うことも検討するとのこと。
この辺りの対応を見ても、コロナがいかに前代未聞の事態なのかが伺えますね。
最後に
本日は路線価公表についてお話させて頂きました。
路線価の修正前後で相続税額も大きく影響が生じることとなるでしょうから、
この辺りの実務上の取扱いについても気になるところです。
それでは本日もお読み頂きありがとうございました。
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