来年度に向けた税理士試験や、
その他の資格試験のために勉強されている方も大勢いらっしゃると思います。
私も税理士試験や中小企業診断士試験といった国家試験をクリアしましたが、
試験勉強中、他の勉強仲間から過去の授業内容について質問を受けることがありました。
勉強仲間曰く、
「授業を受けた時は理解できていたが、今見返してみるとわからなくなった」とのこと。
1年単位で学習する資格試験の場合、
授業を受けた直後は理解していても、数ヵ月後に復習した際には
その記憶が忘却の彼方へ消え去ってしまっていることも珍しくありません。
私が授業中のメモで意識していたのは、
将来、記憶を失った自分へ記憶を取り戻す手がかりを残すことでした。
今回は授業中に取るべき『効果的なメモの方法』について考えてみたいと思います。
メモには「自分が思い出せるきっかけ」を残す
冒頭でもお伝えした通り、長期の資格試験の場合には
一度学習したことは必ずと言って良いほど忘れてしまいます。
「理解して、忘れて」のサイクルを繰り返すたびに自分の頭の中に定着していくものです。
ココがポイント
理解度という面では授業で講師の解説を受けた直後が最も高いはずであり、
数ヵ月後に復習した時に、その授業直後のレベルまで持ち直すことが重要です。
そのときに役立てたいのが『授業中のメモ』なのです。
授業中を受けた際に自分が理解する助けとなったことをメモすれば、
時間が空いてから復習した時にも授業を受けた際の感覚を取り戻しやすくなります。
理解を助ける『講師の解説』ほどメモを取るべき
テキストの内容はなかなか頭に入りにくいと感じる人も少なくないはずです。
(私自身がそうでした。)
したがって復習の際にテキストの文章だけで記憶を取り戻すことは
なかなか大変な作業となってしまうのです。
そのようなことにならないよう、
授業を受けたときに『予備校の講師が口頭で話す内容』を積極的にメモすると良いでしょう。
テキストの文章をひと通り読んだ後、講師の先生が、
- 「これはつまり~…」
- 「たとえば~…」
というフレーズでテキストの文章を噛み砕いてくれたり、
わかりやすい具体例を挙げてくれるケースがしばしばあると思います。
そういったテキストには載っていないような講師の解説によって、
ポイント
自分自身が「ああー、そういうことか!!」と思ったことほど
しっかりとメモをするようにしましょう。
授業を受けた際にあなたの理解を助けた講師の解説は、
時間が経って復習する際にも記憶を取り戻す大きな助けとなるからです。
『講師の雑談』も面白いと思うものはメモに残した方が良い
私が予備校に通っているときは、講師の先生が時々話す雑談が大好きでした。
雑談と言っても全く関係のない話というのはあまりなく、
実務の話やテキストの学習内容に関する裏話といった雑談は非常に有益です。
自分自身の理解を助けるような雑談でなければメモする必要はありませんが、
ココがポイント
その雑談によってさらに理解が深まったと感じるものは
その内容もメモに残しておくと良いでしょう。
時間が経って復習する場合には、いくつかの記憶の断片が点在するよりも、
「あのとき先生がこんな具体例を出してて、さらにこんな雑談してたなあ」
というように一連の記憶がひとつのストーリーとなっていた方が記憶に残りやすくなります。
(俗に言う「エピソード記憶」というやつですね。)
そのようなエピソード記憶にするために役立つものは、
雑談であろうと積極的にメモとして残すことをお勧めします。
丁寧にメモを書く必要はない
時折とても丁寧にメモを取られる方がいます。
それ自体を否定するつもりはありませんが、
資格試験においてはメモを取る行為自体にあまり時間を掛けたくないものです。
綺麗に清書することで理解が深まるのであれば良いかもしれませんが、
そうでなければ最低限読めさえすれば、殴り書きでも構わないと思います。
先ほどからお伝えしている通り、 メモは将来の自分のために残すメッセージです。
他人に見せるためのものではないので、
自分が復習しやすい形であれば綺麗、汚いは意識する必要はありません。
別途メモ帳を用意する必要はない
テキストとは別にメモ帳やまとめノートを作られる方もいますが、
基本的にはテキストに書き込んでしまった方が効率的だと思います。
税理士試験などの長期にわたる試験の場合、
テキストだけでなくメモ帳やノートを作り始めると冊数もどんどん増えていきます。
ココがダメ
そうなってしまうと復習のたびに見るべきものが増えてしまい、
負担感も増えていってしまうのです。
したがってできる限りテキストへ直接書き込み、
テキストを見ればひと通り復習することができるような体制を作った方が良いでしょう。
ビジネスでも勉強でも、
”ワンストップ”や”オールインワン”で効率化を実現すべきだと思います。
落書きがおすすめ!
小学校では授業中に落書きをしていたら怒られてしまうでしょうが、
私は資格試験の勉強中にはよく落書きをしていました。
勿論、勉強と全く関係のない落書きではなく、
たとえば具体例を漫画の登場人物に置き換えてみたり、
イメージ図を面白おかしく描いてみたりして余白に落書きをしていました。
これは決してふざけていたというワケではなく、
私は勉強自体が嫌になると長続きしないタイプだと自覚していたので、
自らを楽しませることに重きを置いて日々学習に取り組んでいたのです。
心の折れがちな普段の勉強を少しでも楽しめるように、
絵を描いたり、漫画やアニメの登場人物と重ねて空想をしたりすることで、
テキストを開くことへの前向きな気持ちをキープできるようにしていたのです。
また先ほどご紹介したエピソード記憶へと結びつける過程において、
自分なりに考えて描いた落書きは記憶に残りやすいです。(⇦実体験)
そういった手がかりがひとつでも浮かびやすい状態を作っておくと、
それを機にスムーズに記憶が呼び起こされることも少なくありません。
このようにメモ書きは 将来の自分に向けたメッセージです。
そのためには自分の心に刺さるメモが最も望ましく、
自分自身が興味を持てることは自分が一番よくわかっているはずです。
将来の自分が楽しく復習できる環境を作るために、
今のあなたがメモ書きによって必要な準備をしてあげてください。
最後に
今回は資格試験の際のメモの取り方についてお話ししました。
私見も多々含まれているので参考程度で構いませんが、
「自分自身の復習のため」という本質は不変であると思います。
そのためにはどのようなメモ書きが有効なのか、
ぜひ一度ご自身の性格とも向かい合って考えてみてください。
それでは最後までお読み頂きありがとうございました。
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