現在、私の事務所ではクラウド会計の中でも
マネーフォワード(以下:MF)を中心に利用しています。
クラウド会計ではネットバンキングやクレジットカードの取引を自動連携してくれるため、
従来の会計ソフトに慣れ親しんだ税理士からすると非常にありがたい存在なのですが、
便利さを求めて導入する場合、注意が必要なケースがあります。
そのひとつとして、
事業年度の途中でネットバンキングを開設した場合には、
開設前の口座の取引履歴は自動連携されない
という点が挙げられます。
ネットバンキング開設のタイミングには要注意
冒頭でお伝えしたとおり、MFを導入するにあたっては
自動連携を行うためにネットバンキングを開設することが一般的なのですが、
開設前の期間に行われた取引を連携することができないため、
基本的にはその期間の仕訳については手入力が必要となります。
従来のインストール型の会計ソフトを導入しても手動での仕訳入力が必要となるため、
ネットバンキング開設後が自動連携されるだけでも
クラウド会計のメリットが発揮されることには違いありません。
しかしMFをはじめとするクラウド会計では自動連携に強みを持ち、
反対に手作業での仕訳入力という点ではインストール型の会計ソフトに劣る傾向にあるため、
ネットバンキングの開設が遅れてしまうことによって、
クラウド会計の導入初年度はメリットが損なわれてしまうことになります。
(2年目以降は通年、ネットバンキングによる自動連携が可能です。)
したがってクラウド会計によって自動化を進めていきたいとお考えの場合には、
ポイント
日々の取引が増加する前に早めにネットバンキングを開設しておき、
手入力しなければならない期間を少なくするように心がけましょう。
『ネットバンキング開設前の取引明細』をデータ提供してくれる金融機関が!
ネットバンキング開設前の取引については
基本的には手入力しなければならないとお話ししましたが、
金融機関によっては開設前の取引記録を
CSVデータとして提供してくれる場合もあるようです。
もしCSVデータのような形でデータを入手できるのであれば、
その取引明細をMFへインポートすることも可能であるため、
その場合には1件ずつ手入力を行う手間を省略することが可能です。
具体的には、上図のように「インポート」の中の
「銀行・カード等のサイトからダウンロードした取引明細」から
CSVファイルやANSER形式ファイルを取り込むことが可能です。
したがって諦めて手入力を始める前に、
ネットバンキング開設前の取引明細をCSVデータで入手できないか、
その金融機関へ問い合わせてみることをお勧めします。
最後に
今回はクラウド会計を利用する際の
ネットバンキング開設時期に関する注意点をお伝えしました。
自動連携の利便性を高めるために、
ネットバンキングはお早めに開設することをお勧めします。
それでは最後までお読み頂きありがとうございました。
他の記事もお読み頂けたら嬉しいです。
あなたの1クリックが私のモチベーション
↓↓↓
にほんブログ村