私は税理士と中小企業診断士のダブルライセンスとして登録していますが、
専門家の立場として、率先してお客様へ提案することが非常に重要だと思っています。
反対にお客様から「○○って制度があるって聞いたけどウチじゃ使えないのかな?」と
”逆提案”されてしまったときには反省しなければならないと考えています。
今回は先んじて提案できることの価値についてお話ししたいと思います。
受け身ではなく、こちらから積極的に提案することで伝わる「熱意」
こちらから”提案する”という行為は、
その提案が奏功したときだけでなく、仮にボツになってしまった場合でも、
しっかりと練り上げた提案内容であれば意味があるはずです。
なぜなら仕事だろうとプライベートだろうと、
自分のためを思って提案してくれる相手を悪く思う人間はいないからです。
(もちろんテキトーで非現実的なものはさすがにNGですが…。)
私はエスパーではありませんので、
相手の顔を見ただけで的確なご提案ができるなんてことはありませんが、
幸いにも税理士は顧問先の経営者とお話しする機会に恵まれており、
何気ない雑談のような会話の中にもヒントは隠されているのだと思っています。
- 組織としての課題や問題点(ヒト・モノ・カネなど)
- 今後取り組みたいこと(新たな挑戦!)
- 事業承継の問題(ウチの息子はまだまだ半人前でねぇ。)
- 相続の悩み(まだまだ元気だけどいい歳だし…。)
このような話は経営者ご本人からだけでなく、
周りのご家族や従業員の方からチラッとお聞きすることもあります。
こういったヒントを頂いた際に「へえ、そうなのですね」と聞き流すのではなく、
専門家として活用できそうな補助金制度をご紹介ししたり、
節税を絡めた方法をご提案できればお客様にも喜んでもらいやすくなります。
また何よりも「あ、私の話を聞いて色々考えてくれたんだ」と感じてもらえるため、
お客様にこちらの熱量を伝えることができると思います。
お客様から”逆提案”されてしまったら、専門家としては「負け」だと思う
ヒントをもとにこちらから提案することが理想ですが、
残念ながらお客様の方から”逆提案”されてしまうケースもあります。
完全にノーヒントの状態では難しい場合もありますが、よくよく考えてみると、
「あ、そういえば社長、あんなこと言ってたな(そういうことだったんか!)」
と思い当たる節があることの方が多いような気がします。
もちろんお客様から言われてから動き出したとしても、
最終的にきちんとした回答ができれば一定の評価は得られるのでしょうが、
やはりこちらから能動的にご提案できた場合に比べれば満足度は下がるでしょうし、
何よりお客様に先を越されるのは専門家として非常に悔しいところです。
(私も今まで何度か悔しい想いをしてきました。(笑))
特にコロナ禍では持続化給付金や家賃支援給付金だけでなく、
持続化補助金や事業再構築補助金、雇用調整助成金なども拡充されていますので、
「当てはまらないかな」と思うような場合でもこちらで勝手に判断するのではなく、
お客様に最低限のご紹介はしておくべきかなと思っています。
私が知らないところで社長が考えている計画があるかもしれませんし、
そのような場合に後々「何で言ってくれなかったんだ!」となってしまえば、
お互いにとって残念な結果となってしまいますからね。
ポイント
ただ単に聞かれたことにだけ答えるような”ヤフー知恵袋”税理士ではなく、
「かゆい所に手が届くご提案」ができるよう、知識を増やすだけでなく、
お客様1件1件を深く理解し、各々に合ったご提案ができることが私の理想です。
まとめ
今回はお客様からの逆提案についてお話ししました。
特にお付き合いの長い顧問先ほど、
逆提案されてしまったときのショックは大きいです。(笑)
そのようなことがないように、できる限り高くアンテナを張って、
それぞれのお客様について多面的なご提案を意識したいものです。
それでは最後までお読み頂きありがとうございました。
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