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独立開業、副業のイロハ 税理士のお仕事

税理士が感じる、「継続して利益を上げる経営者」の共通項

ひとりの税理士として、
勤務時代も含めると数多くの経営者の方々とお会いする機会を頂いてきました。

中には強烈なキャラクターをお持ちの方も少なからずいらっしゃいましたが、
のほほんとしたおっとりタイプの経営者の方も意外と多いものです。

さて「成功の秘訣」や「必ず儲かる」という誇大広告のような表現は好きではないのですが、

何人もの経営者とお会いし、様々な個人事業主や中小企業の数字を見てきた中で、
「経常的に利益が計上されている会社(個人事業を含む)の傾向」と感じる部分について、

私個人の経験に基づく主観ではありますが、お話ししてみたいと思います。

なおあくまで私の個人的な印象に過ぎず、
100%当てはまるというものではありませんのであしからず。

数字を見る前から、「自社の利益状況」の予測がついている

冒頭でお話しした「経常的に利益が計上されている会社の傾向」とは、

ポイント

経常的に利益が出る会社の経営者ほど、
数字を見なくてもどれくらいの利益が出ているのかイメージができている

ということです。

通常、顧問税理士として顧問先企業へ訪問する際には、
前月の売上台帳や請求書などの諸々の基礎資料を確認し、前月の損益状況を精査します。

そして前月までの損益が確定した段階で、経営者へご報告を行うという流れが一般的です。

「数字を見なくても利益のイメージができている」ということは、
税理士から損益報告を受けた際に、ご自身の体感とズレていないことを意味します。

つまり損益報告の際に、
「なぜこのような利益になっているんだろう?」と疑問に感じる機会が少なく、

むしろ数字を見れば「ああ、やっぱりね。」と納得されることが多いのです。

そういった経営者は、自身の正確な体感によって素早く経営判断を行うことができるため、
変化が激しい環境でも対応が遅れてしまうリスクを抑えることができるのです。

利益を予測するポイントは、「自社の利益構造」への理解

ではなぜそのような経営者は「利益のイメージ」がついているのでしょうか?

それは「自社の利益構造をきちんと理解していることに他なりません。

利益構造とはどの程度のものかと言いますと、

はてな

自社の粗利率【売上に対する粗利益(売上原価を引いたもの)の割合】が約何%で、
毎月の販管費はいくらくらい発生するのか

このような大まかな感覚で十分だと思います。

たとえば売上に対する粗利率が20%、販管費が毎月500万円ほどの会社であれば、

■売上が3,000万円の場合
 ⇒3,000万円×20%(粗利率)▲500万円(販管費)=100万円の利益!

ということになるわけですね。

つまり売上の数字さえ正確に掴めていれば、
自社の利益構造に当てはめることでおおよその利益は予測がつくということです。

もちろん、経営においてはイレギュラーなことがたくさんあります。

しかしその場合でも、

  • 今月は不良品が多かったから粗利率は18%くらいかな
  • 事務所の修繕をしたから今月の販管費は700万円くらいになりそうだ

というように、ベースの利益構造さえ把握していれば、
あとは状況に応じて特殊事項を加減算してあげればOKです。

大半の経営者は売上はとても気にされますが、
そこから先の粗利や販管費については意識が疎かになってしまいがちなのです。

そこからさらに一歩踏み込んで、
経費を差し引いた「利益」まで見通せている会社は、経営にも安定感が出やすいと感じます。

最後に

今回は安定的に利益が計上できる会社の傾向について、
私が感じていることをお話ししました。

「なぜ自社の利益構造を把握していることが強みとなるのか」については、
長くなってしまうので別記事でお話しさせて頂いております。

「自社の利益構造」を理解することによる3つのメリット

続きを見る

それでは最後までお読み頂きありがとうございました。
他の記事もお読み頂けたら嬉しいです。

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服部 大

2020年2月に名古屋で独立開業したギリギリ平成生まれのゆとり税理士/中小企業診断士です。 こちらのブログでは、私自身の事務所経営や日々の生活で感じたことを自由気ままに綴っていきます。

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