皆さんこんにちは。
名古屋市昭和区の税理士、服部大です。
今日は外出する用事があったので近所の鶴舞公園の近くを車で通ったのですが、
桜がとてもきれいでした。
コロナ禍の騒ぎがなければ時間を見つけてお散歩したり、
外に出てブログを書いたりしたい季節なのですが、
今年はゆっくり桜を満喫することも難しそうですね。
ひっそり散っていく桜も現状を憂いていることでしょう。
さて、今日はひとり税理士としての判断軸について考えてみたいと思います。
ひとり税理士のキャパは誰よりも小さい!
一人で活躍するフリーランスの方々と同様に
私もひとり税理士として働いている以上、こなすことのできる業務量には限りがあります。
そしてその限界値は、
複数人が集まる組織と比べれば圧倒的に少ないことでしょう。
単純な人数比とするのであれば、
10名規模の組織に対する私の業務キャパは10分の1ということになります。
仮に私が寝る間も惜しんで馬車馬のように働き続ければ、
その差が10分の1⇒7分の1程度までには縮まるかもしれませんが、
いずれにしても業務量の差をゼロにすることは不可能です。
(そもそもちゃんと寝たいですし。笑)
そのような小さく、限られたキャパシティの中で
きちんと生活できるだけの収入を確保していく必要があるのです。
どんな仕事でキャパを消費すべき?
私も独立開業するにあたって、色々な書籍を読みました。
それらの書籍ではそれぞれ切り口は違うものの、一貫して書かれていたことがあります。
それは
自らを安売りをしてはいけない
ということ。
前職からののれん分けなどがない限りは、
開業直後は基本的に仕事が少ない状況が続きます。
当然そのような状況では不安が付き物ですので、
質よりもとにかく量を集めることを重視しがちになります。
そんな中で他社との違いを作る上で最も簡単に顧客へ訴求する方法が『安売り』なのです。
『確定申告を激安価格でやります!』
『顧問契約料1万円から承ります!』
という切り口で集客を行うケースもあるかと思います。
一般的な税理士業務の場合、
単発の業務ではなく顧問契約のように継続業務が中心となるので、
スーパーマーケットや薬局などの小売店がオープンセールを行うのとは訳が違います。
つまり採算度外視の安売りにより顧問契約を集めたとしても、
それにより自らのキャパの多くを埋めてしまうことに繋がるのです。
そのような状況に陥ってしまうと
・本来すべき営業活動ができない
・既存業務に追われ、サービスの質が低下する
・いざ大口案件の機会があってもキャパオーバーのため受注不可(=機会損失)
という事態になりかねません。
そもそも低価格も含めたコストリーダーシップ戦略を取ることができるのは、
一般的には大量生産を行う大規模な組織なのです。
規模の小さい組織や私のような個人事業主は
大手にはできないようなきめ細かいサービスを提供するなどの
差別化集中戦略に活路を見出すしかないのです。
単発で受注するようなスポット業務ならアリかもしれませんが、
顧問契約のような継続業務を獲得するときは
その業務で自らのキャパシティが消費されるのだという認識を持たなければなりません。
有限である自らのキャパシティをどのようなお客様で埋めていき、
常時どれほどの余裕を保つことが望ましいのかについて考えなければならないのです。
例えばひとり税理士として、キャパの限界値を顧問契約10件分と仮定しましょう。
自らを安売りし、月々1万円の顧問契約で7件分消費してしまえば残りは3件です。
仮に残り3件を月々3万円の顧問契約で埋められたとしても、
毎月の収入は1万円×7件+3万円×3件=16万円となり、
事務所のランニングコストを差し引いたら
「サラリーマン時代の方がよっぽど手取りが多かった...」という事態に陥ってしまいます。
したがって自らのキャパシティを見定めて、
それをどのようなお客様やどんなお仕事で埋めていくことがベストなのか
しっかりと考える必要があるのだと思います。
それを妥協を重ねて安易に別のお仕事で埋めてしまうと、
いつまで経っても理想の姿には近づけなくなってしまいます。
最後に
今日は仕事をしていく上でのキャパシティの使い方を考えてみました。
私自身、まだまだ開業したばかりなので仕事を選んでいる状況ではないのかもしれません。
しかしそのような状況だからこそしっかりと地に足を着け、
己の安心のために手あたり次第に仕事をかき集めるのではなく、
理想に近づくために今何ができるのかをしっかり考えていけたらいいなと思います。
では今日もお読み頂きありがとうございました。
またお会いしましょう。
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