皆さんこんにちは。
名古屋市昭和区の税理士、服部大です。
副業をする人が世の中では増えつつある一方で、
『副業禁止!』という古い慣習のままの会社も数多く存在します。
そのような会社で勤務されている人が副業を行う場合には、
副業がバレない方法を必死に考えてカモフラージュを行うことになります。
一般的に副業が会社にバレるのは、
給料に比べて天引きされる住民税が高額になるためです。
副業所得について確定申告を行う際、
住民税の徴収方法の欄に正しく〇さえ付ければ、
副業所得については給与天引きではなく自分で直接納税する方法を選ぶことができます。
この辺りの詳しい解説は、
「副業 バレない方法」などで検索すれば山ほどヒットすると思いますし、
ありふれた内容を記事にする必要性もあまりないのでここでは割愛いたします。
そこで私としては、
「バレない方法を知らずに副業をやっていたら会社にバレてしまった!」
「バレないように確定申告したつもりが失敗した!」
「今後万が一バレてしまった時のために言い訳を準備しておきたい」←これ重要
というニーズをお持ちの方々のために、
もし会社に副業がバレてしまった時の言い訳について、
今回と次回の計2回に渡り、税理士として筋の通った言い訳を考えてみたいと思います。
まず1回目の今回は、
筋の通った言い訳をするために抑えておくべきポイントをご紹介いたします。
とっさの言い訳は住民税決定通知書で簡単にバレる
嘘が上手な人には特徴があります。
それはひとつめの嘘がバレたときに更なる嘘まで準備していることです。
よくテレビドラマの浮気がバレるシーンや、刑事さんが犯人を尋問するシーンでは
ひとつの嘘から辻褄が合わないことが出てきて、
それを問い詰められたときにボロが出るというのがお決まりのパターンですよね。
副業についても同様で、
禁止という会社のルールに背いて副業を行うのであれば、
万が一バレたときの対応まで事前に考え、
安全策を二重にも三重にも講じておくことがご自身のためかと思います。
その場でとっさにつく嘘ほど見破るのがカンタンなものはありません。
副業の場合には、安易な嘘をついてしまうと、
あるものと辻褄が合わないことによって簡単に見破られてしまいます。
それは住民税決定通知書です。
上図の住民税決定通知書は、
毎年5~6月頃にあなたのお住いの自治体から勤務先の会社へ届く資料です。
この資料には、
昨年のあなたにはどのような所得があり、
その結果として毎月いくらを給与天引きすべきなのか
ということがハッキリと記されています。
上図の赤枠部分のとおり、給与以外にどんな所得があったのかも明記されていますので、
住民税決定通知書に記載されている内容とは異なる言い訳をしても、
嘘は簡単に見破られてしまうのです。
したがってご自身の副業の内容に合った言い訳をちゃんと用意するようにしましょう。
合理的な言い訳の判断基準は2つ
これらを踏まえた上で、
会社に副業がバレたときの言い訳で抑えておくべきポイントは2つです。
➀整合性:‟実際の副業”と‟言い訳”の所得区分が同じかどうか
➁継続性:毎年継続的に所得が増えてもおかしくないか
ではそれぞれ解説いたします。
➀「所得区分の整合性」について
まず➀については上述のとおり、
住民税決定通知書に記載されている内容から見破られないように
「実際の副業⇔言い訳」の間に辻褄が合っていなければなりません。
例えば実際にはウーバーイーツの配達員(雑所得)を始めたのに、
会社に「株式投資(譲渡所得)を始めたから住民税が増えた」と言っても通用しません。
仮に実際の副業が雑所得となるなら、
「それなら雑所得が増えても不思議じゃないな」
と納得してもらえるような言い訳を用意しましょう。
この「所得区分の整合性」が住民税決定通知書をすり抜ける重要なポイントです。
➁「継続性」について
副業をする人の多くは、今年1年限りではなく毎年継続することかと思います。
それなのに会社にバレそうになった時に思わず、
「今年はたまたま〇〇の収入があったから税金が増えました」
と理由をでっちあげ、幸いにも会社に納得してもらえたとしても、
来年は何と言い訳をするのでしょうか?
このような「今回はたまたま〇〇があったからですよ」という言い訳をすると、
来年もまた別の言い訳を用意する必要があるため、
この嘘をつき続けると、
毎年何かしら売り続けている怪しい人物として認定されることになります。
したがって副業を継続的に行おうと考えている人は、
「確かにそれなら毎年住民税が増えてもおかしくないな」
と思ってもらえるような言い訳を用意しておく方が賢いですよね。
このように一度きりしか通用しない苦し紛れの言い訳をするのではなく、
毎年の継続性も考えた合理的な言い訳をきちんと準備しておきましょう。
最後に
今日は副業が会社にバレたときの言い訳について、
まず今回は前編として抑えておくべき大前提をお伝えしました。
明日は具体的にどのような言い訳が税務上、理にかなっているのか、
具体例を挙げながらひとつひとつ確認していきたいと思います。
なおこれらの内容はあくまで自己責任でお願いします。
それでは本日もお読み頂きありがとうございました。
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