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雑談のようなお話

専門家が専門用語を多用する4つの理由

皆さんこんにちは。
名古屋市昭和区の税理士、服部大です。

突然ですがあなたの思う税理士のイメージってどんな感じですか?

おじいちゃん

堅そう

マジメそう

計算速そう

メガネ

などなど色々なイメージがあるかと思います。

「こんなのは先入観ですよ!」と言いたいところですが、
税理士業界に身を置く立場としては、
実は結構当たっているなと思う部分が多いですね。

ではなぜこのようなイメージを持たれることが多いのでしょうか?

税理士のイメージと実像に迫る!

例えば「おじいちゃん」というイメージについてはまさにその通りで、
税理士の平均年齢は60歳を超えていますからね。笑

私は計算が普通の人よりもむしろ遅いくらいですが、
周りを見ているとやはり暗算が速い人は多いと思いますし、

メガネ率も高いのではないかと思います。

しかし「堅そう」というイメージには、

税法という『法律=難しそう』というイメージが先行している部分と
それをわかりやすく伝えられない、あるいは伝えることを放棄している部分があるからではないかなと思います。

特に税理士というものは、

元々わかりづらい法律を
さらにわかりにくく伝えるプロフェッショナル

のような先生も多いですからね。

相手に税金の知識があろうとなかろうと専門用語を多用し、
相手がポカーン( ゚д゚)としてても気づかずに、
朗読会のように話し続けている先生もいらっしゃることでしょう。

しかしこのような傾向は何も税理士に限ったことではなく、
専門的な知識を持っている人の多くに当てはまることではないでしょうか?

専門的知識を持つ人が専門用語に頼る理由を考える

携帯ショップや家電屋さん、保険屋さん、銀行員など、
皆さんの身の回りにも様々な専門知識を有した人がいるはずです。

そのような人たちの中にもわかりやすく説明をしてくれる人はたくさんいるでしょうが、
「専門用語ばかりで全然理解できない…。」という経験はきっと一度はあると思います。

私も専門的な業界に属するひとりとして、
なぜ専門的な知識を持つ人は専門用語を多用するのか考えてみました。

➀専門用語だと気づいていない

まずはどこまでが専門的な知識なのか、そもそも気づいていないケースです。

例えば税理士業界に置き換えてみると、
普段、税理士事務所の職員は自分が担当している顧問先と頻繁に接しますが、
それ以外の不特定多数と接するような仕事ではありません。

そのため顧問先の理解度については何となくわかるのですが、
世間一般の方々がどれくらいの知識を持っているものなのかなかなかわからないのです。

したがって税理士のように閉鎖的な社会で働いている職業については、
このような理由が挙げられるのではないかと思います。

➁実は自分自身があまり理解していない

専門用語というのは、それを扱う職業の人にとっても難解な場合が多いです。

他人にかみ砕いて説明するためにはいくつかのプロセスを経る必要があります。

その第1段階として、
まずは自分自身がしっかりと理解していなければ話になりません。

それができていなければ、
当然相手にわかりやすい言葉へ置き換えることはできませんからね。

したがって専門用語を多用する人というのは、
実はそれについてあまり知らない、正しく理解していないという例も少なくないはずです。

③手短に済ませるため

➁でお話しした通り、専門用語をわかりやすく伝えるためには

・まずは自分がしっかりと理解する

・相手の知識レベルを確認する

・相手に合った言葉に置き換える

というような複数のプロセスが必ず必要になってきます。

そのため1日に多くのお客様を対応しなければならない業種では
丁寧な対応を心がけつつも、個々に合わせた非マニュアル的な対応を続けてしまうと
時間が足りなくなってしまうというデメリットが生じます。

したがってそのような業種(携帯ショップや家電屋さんなど)の場合には、
まずは専門用語によるマニュアル的な対応を徹底し、
質問があれば個別に対応するという流れが一般的ではないでしょうか。

④専門用語を使うことで「詳しい人」アピールをしている

「専門用語を使っている自分ってカッコいい!!」って思う気持ちは
正直わからなくはないです。笑

それだけでそれっぽく見えますしね。

相手がわからない言葉を使うことで、
相手よりも自分の方が知識があることを誇示することもできるでしょうから、

自分の知識量に自信がない方についてはそのような傾向にあるのかもしれません。
(私も社会人になりたての頃はそうだった気がします。)

気をつけなければいけないのは、

悪徳な投資の勧誘などに悪用されているケースです。

専門用語を多用して相手を混乱させたり、自分の優位性を築き上げて、
会話の節々に『節税』や『キャッシュバック』などのパワーワードを散りばめることによって
契約を締結するようにコントロールしようとしてくることもあります。

このような悪徳商法への対処法としては、

自分がちゃんと理解できていないことには手を出さない」ことです。

最後に

今日は専門用語を多用する人の心理を4つ、お話ししました。

税理士業界は結構どれも当てはまる部分はあるかなと思います。笑

「わかりやすく」とか「アットホーム」というフレーズは
色々な税理士事務所のホームページを見ていても頻繁に目にする言葉ですが、
これって口で言うほど簡単なことではないなと思っています。

特にブログのように不特定多数の方へ発信する媒体では
当然知識のある人もいればあまりない人もいるわけなので、
どのような読み手を想定するのかによって文章も大きく変わってきますからね。

専門的な仕事をする立場になって、
「わかりやすく伝える」ことほど奥が深く難しいものはないなあって感じています。

それでは本日もお読み頂きありがとうございました。
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服部 大

2020年2月に名古屋で独立開業したギリギリ平成生まれのゆとり税理士/中小企業診断士です。 こちらのブログでは、私自身の事務所経営や日々の生活で感じたことを自由気ままに綴っていきます。

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