皆さんこんにちは。
名古屋の税理士、服部大です。
2日間ブログをお休みさせて頂いたこともあり、ホームページは大枠がほぼ完成いたしました!
あとは細かい修正を加えたら、正式にアップすることができます。(既にネットに上がっていますが…笑)
さて、今日から仕事始めだった方も多いのではないでしょうか?
初日ということでなかなかエンジンのかからない方、思いのほか仕事が溜まっていた方、色々いらっしゃるかと思います。
週末はまた3連休なので頑張りましょうね!
さて、早速ですが今日は税理士の原価とは何かを考えてみたいと思います。
原価って何?
そもそも原価とは何か整理しましょう。
原価というのは、売上に対して紐付きとなる経費を言います。
最もわかりやすい例は、売上に対する仕入です。
一般的な商売を想像すると、
まずは商品を仕入れ、そこに一定の利益を上乗せした上で販売します。
これらの会社にとっての原価は、その商品の仕入代金ということになります。
ちなみに原価と呼ばれるものは、一般的には売上原価と製造原価に分かれます。
上記のようにモノを仕入れてそのまま販売する商売の例では、売上原価を構成するのは仕入金額となります。
対して製造業であれば、材料を仕入れ、そこに自社で加工したり外注先に加工してもらったりすることで製品を作り、それを販売します。
この場合の原価は、材料費や加工に関連する人件費、外注費により構成されます。
このような製造業の場合の原価を、製造原価といいます。
税理士の原価と実態
では税理士の場合はどうでしょうか?
まずものづくりの現場ではないので、製造原価ではなく売上原価ということになります。
では売上と紐付きである経費には何があるのか。
税理士事務所において最も割合が大きいものは人件費でしょうね。
お客様を訪問する職員や入力作業を担うパート職員など、税理士業務のほとんどはモノではなくサービスとして提供されます。
そんな中、税理士事務所の中には、所長が職員に税理士資格を取らせたがらない事務所もあります。
税理士事務所の一職員の立場として働いている場合、税理士資格を有していようがいなかろうが、扱える業務に差はありません。
資格がなくともお客様の下に訪問することは可能ですし、税務相談にも応じることができます。
勿論、決算を組んだり確定申告を行ったりもします。
つまり所長から見れば、その職員が税理士であろうとなかろうと働きぶりに大差はないのです。
目に見える差は、
・税理士資格を持っている方が人件費が高くなってしまうということ。
・税理士資格を取らせると、せっかく成長しても独立されてしまうリスクがあること
の2点ではないでしょうか。
なので職員に税理士資格を取らせたがらない事務所は一定数あるのです。
しかしこの考え方には最も重要な視点が抜けているのではないでしょうか?
それは顧客満足度です。
資格の有無だけで満足度が変わると考えるのは短絡的ではありますが、
資格を取得して、更なる知識を積み重ねた税理士に担当してもらえる方が、お客様へ還元できるサービスの品質も向上するはずです。
したがって私は先ほどのような事務所は、顧客の視点に立つという考えが抜け落ちてしまっている事務所なんだろうなと思います。
独立されるリスクについても、それを恐れて資格取得を妨害するよりも、
資格取得した後でも「独立せずに長く働きたい」と思ってもらえるような環境づくりに力を入れるべきではないかと感じます。
最後に
今日は税理士業界における原価と、それを踏まえた業界の実態について書かせて頂きました。
税理士業界というのは、おそらくほかの業界に比べても非常に閉鎖的で、まだまだ悪しき慣習が数多く残されている業界なのではないかと思います。
職員の残業時間の多さに依存するような経営スタイルが幅を利かせている事務所も非常に多いのが実態です。
「あなたの勉強のため」というフレーズで片付けてしまっては救われない業務も多々あることでしょう。
近年の顧問料の低価格競争化が、余計に税理士登録をさせないことやサービス残業をさせることでの人件費の削減を促し、
それがサービスの低下を招いて更なる顧問料値下げに繋がっていく…。
という負のスパイラルを生み出している気がしてなりません。
これだけ色々と皮肉交じりのことを書いていると、私が今の職場に対する不平不満を書いているように思われてしまうかもしれませんね。笑
今の勤務先の税理士法人の名誉のためにも補足させて頂きますが、
ありがたいことに、私が新卒から現在も引き続き勤務している税理士法人では、資格取得に非常に協力的な事務所でした。
試験前休暇だけでなく、専門学校へ通う学費補助までしてもらったので、今の事務所の代表者にはとても感謝していますし
そのような後ろ盾があったからこそ、比較的早期に税理士資格を取得できたのだと思います。
(合格後も税理士登録を渋られるというようなことは全くありませんでした。本当にありがたいことです。)
これから税理士業界へ就職して、働きながら試験勉強をされる方々は、
「入社後にどのように学習環境へ配慮してもらえるのか」についてもしっかり確認するようにしましょう。
それによっては合格の時期に5年くらい差が出たとしても、ちっとも不思議ではないと思います。
では今日もお疲れ様でした。
またお会いしましょう!
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